この記事は「小型犬が痩せる・食べない原因と対処法まとめ」で紹介した「食欲増進剤」の実体験レポートです。フードの工夫だけでは改善しないときの選択肢の一つとして、実際に処方された経緯と結果を記録します。
愛犬のマロンが右前足を骨折してから約2ヶ月。骨折を治すためには何より栄養が必要なのに、ご飯を食べてくれない……。そんな危機的状況を打開するため、動物病院で食欲増進剤「ミルタザピン」を処方された際の一部始終と、その後のお薬変更の経緯を記録します。
※執筆時点でマロンは8歳 1.3kg前後の痩せ犬です。
この記事でわかること
- ミルタザピンとはどんな薬か、なぜ犬の食欲不振に使われるのか
- 実際に投与してみた結果(効果と、投与継続が難しかった理由)
- 「効果はあるのに飲ませ続けられない」場合に次に検討した選択肢
お読みいただく前に:ミルタザピンは獣医師の診断・処方のもとで使用する薬です。この記事はあくまで我が家のマロンの記録であり、自己判断での使用や量の調整を推奨するものではありません。愛犬の食欲不振が続く場合は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。
1. なぜ食欲増進剤が必要になったのか?
事の発端から食欲不振に陥るまでの経緯は以下の通りです。
- 骨折の2ヶ月前:去勢手術を実施。その後、体重は1.26kg→1.3kgまで順調に増加
- 骨折:右前足を骨折し、ギプス固定による治療を開始
- 骨折から7週間後:診察でギプスの中に褥瘡(床ずれ)ができていることが発覚
この褥瘡による皮膚トラブルの痛みや違和感のせいか、マロンの食事量は目に見えて低下してしまいました。せっかく増えていた体重も1.28kgまで減少。皮膚トラブルの改善が優先されたため、ギプス固定も早めに終了となりました。骨を治すにはしっかり栄養を取ってもらうしかありません。
去勢手術を決断した経緯は、こちらの記事で詳しくお話ししています。
2. ミルタザピンってどんなお薬?
ミルタザピンは、もともと人間の医療現場で「抗うつ薬」として作られたお薬です。犬用として開発された薬ではありませんが、服用すると「食欲が増す」という副作用があることから、動物病院でも犬の食欲不振を改善する目的で処方される場合があります。
もとは錠剤のお薬ですが、マロンは体格が小さく、量のコントロールが必要なので粉末で処方していただきました。実際の投与量は、ごく少量です。

3. 【内服1回目】効果あり、でも苦いこと知ってしまった
初めての投与は、ウェットフードの汁に混ぜて与えてみました。ごく少量の汁に薬を混ぜて、指につけて舐めさせてみました。
結果:投与後3日間は明らかに食事量が増加し、確かな食欲増進効果を確認しました。1日平均98kcalしか食べられていなかったのが、1日平均127kcal食べることができました。(※マロンの体重維持には1日120kcalの摂取が必要です)
問題点:ミルタザピンは非常に苦味が強い薬であり、マロンは「この汁は苦くて危険だ」と完全に学習してしまったようです。
4. 【内服2・3回目】激しい内服拒否
無理やり食べさせるのも可哀想なので、おやつに混ぜて自主的に舐めてもらおうと考えました。前日にピューレタイプのおやつを試し、自主的に1本完食するのを確認していたので、同じおやつに薬を隠してみました。
前回の苦さを思い出したのか、私が薬を混ぜているところを見ていたのか……尻尾を丸めてケージの隅っこに逃げていきました。
半量投与できたかどうかという感じでした。食欲が増すこともありませんでした。
「薬は効くのに、飲ませられない」という現実に直面しました。

実際に使用したピューレタイプのおやつはこちら
5. ミルタザピンは食欲増強に効果あり、でも飲まない
飲ませ続けることはできませんでしたが、マロンの体にミルタザピンが効くことはわかったのは良い収穫です。
次の受診時には、体重減少はしていなかったので別の方法を提案されました。
- 別の薬を試す(エンタイス)
- 猫用のミルタザピンの塗り薬(ミラタズ)を試してみる
次はエンタイスを試してみることになりました。実際に1週間使ってみた結果は、こちらの記事にまとめています。
▶ 【体験記】体重1.3kgのトイプードルにエンタイスを1週間使ってみた
まとめ
- ミルタザピンは犬用に開発された薬ではないが、食欲増進の副作用を利用して処方されることがある薬
- マロンの場合は効果自体は確認できたが、苦味が強く、継続的な投与が難しかった
- 「効果はあるのに飲ませられない」場合は、別の薬や剤形(塗り薬など)への変更を獣医師と相談するのも一つの手
同じように投薬の悩みを抱える飼い主さんの参考になれば幸いです。
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